OISR.ORG へようこそ 法政大学大原社会問題研究所
 
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           ★ O I S R - W A T C H ★

◆◆◆法政大学大原社会問題研究所公式サイト"OISR.ORG" Newsletter◆◆◆

No.9 1999年9月26日発行

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★OISR-Watchは法政大学大原社会問題研究所の公式サイト "OISR.ORG"
   http://oisr.org
の最新情報をお伝えするニュースレターです。購読は無料です。
月に1回か2回程度、配信します。ご希望の方は
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=========================== 目 次 ==============================

【新着一覧(1999年8月26日〜9月26日)】
◆OISR.ORG全文検索
◆研究所情報
◆大原デジタルライブラリー(電子図書館・資料館)
◆社会労働関係リンク集
◆スタッフ個人サイト
◆研究所刊行物
◆英語版
◆社会問題リソース
◆レッスン

【OISRコラム】
◆社会・労働関係サイト探検(8) (名誉研究員 二村 一夫)
◆ウェッブ・スタイリストの生活と意見[8](兼任研究員 野村 一夫)

【編集後記】
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【1999年8月26日〜9月26日】
    新 着 一 覧
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        △▼△▼△ 新着情報 △▼△▼△

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【OISR.ORG全文検索】
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/cgi-bin/namazu.cgi


OISR.ORGに加えて、野村一夫・兼任研究員の個人サイト「ソキウス」と「社会・
労働関係リンク集」掲載の労働サイトを検索範囲に含めました。但し、労働サイト
検索は構築中です。
(詳しくは、「ウェッブ・スタイリストの生活と意見[8]:オイサー・
オルグは電子ナマズの夢を見るか」をご参照ください。)


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【 研究所情報 】
http://oisr.org/about/toc01.html

1. 月例研究会のご案内 (99.9.25掲載)

2. 「桃山学院経済学部サイトに掲載された「『経済学文献データ検索』の
運用停止にあたって」(99.9.20追加)

3. 社会・労働関係文献月録(1999.6受け入れ分)(99.9.13掲載)

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【 大原デジタルライブラリー(電子図書館・資料館) 】
http://oisr.org/dglb/index.html

1. 外部評価コーナー(99.8.29掲載)

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★ E-Textリンク集 ★ (WWW上に存在する社会・労働関係のE-Textへのリ
ンク集)
http://oisr.org/sp/etextlink.html

1.配偶者扶養に関する緒言説の分析:川村 幸代 (99.9.9E-Textリンク集に追
加)

2.日本のメディアと女性運動の展開−ジェンダーと公共圏をめぐる闘争:斉藤
正美 (99.9.9追加)

3.「労働の多様化に向けた労使の役割」−中京地区自動車産業の実証研究−:中
部産業・労働政策研究会 (99.9.9追加)

4.調査研究報告書『古紙問題を考える――北海道の事例から』:北海道大学文学
部・地域科学演習(99.9.9追加)

5.遷延性意識障害の子どもと家族との相互作用について:本田陽子 (99.9.追加)

6.介護給付の評価:前田信雄(99.9.9追加)

7.日本の介護・世界の介護:前田信雄(99.9.9追加)

8.高齢者の在宅福祉に関する研究−ホームヘルパーの意見を中心に(1):
森二三男・真木誠 (99.9.9追加)

9.高齢者の在宅福祉に関する研究−ホームヘルパーの意見を中心に(2):
森二三男・真木誠 (99.9.9追加)

10.サラリーマンの高齢期の就労と今後のキャリア設計に関する調査:
ライフデザイン研究所(99.9.9追加)

11.地域における高齢者福祉サービス調査報告書:連合総合生活開発研究所
(99.9.9追加)

12.参加・発言型産業社会の実現に向けて−わが国の労使関係制度と労働法制の
課題:連合総合生活開発研究所 (99.9.9追加)

13.富山大学人文学部社会学コース卒業論文・修士論文ライブラリ(99.9.9追加)

14.クリティカル・ディスコース・アナリシス(99.9.7追加)

15.メディアと女性表現をめぐる現状と課題−「用語問題取材班」の批判に応える
(99.9.7追加)

16.公共圏をつくる試み−ジャーナリストと市民の相互活動(99.9.7追加)

17.「ジェンダー的公正報道」のガイドライン(99.9.7追加)

18.性差別表現とガイドライン運動の再検討−Deborah Cameronらの議論から・
D.Cameron(ed.,1998),part two Representations:Sexist language nadsexist
discourse特にD.Cameron, Lost in translation:Non-sexist language の議
論を中心に(99.9.7追加)

19.「批判的ディスコース分析(CDA)」の可能性-新聞ニュースのジェンダー
(99.9.7追加)

20.批判的ディスコース分析(CDA)の意義と課題(99.9.7追加)

21.介護保険施行に向けての課題(99.9.5追加)

22.井戸正伸『経済危機の比較政治学−日本とイタリアの制度と戦略』への疑問
(99.9.5追加)

23.労働運動の明日とは何か:高木郁朗(99.9.5追加)

24.日本の住文化に関する一考察 「ウサギ小屋」再考:市川孝一 (99.9.4追加)

25.日本のキリスト教会と戦争責任―日本基督教団の「戦責告白」を事例に―:
竹ノ下弘文 (99.9.4追加)

26.「働き過ぎ」という快楽へのドライブの構造:藤本一男 (99.9.4追加)

27.生活史調査の可能性 --小松市高齢者の生活史調査を例として-- :由谷裕也
(99.9.4追加)

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★ 学術研究関連リンク集 ★
(WWW上に存在する研究関連情報・ツールに関するリンク集)
http://oisr.org /sp/dglblinks.html

1. Workindex.com (99.9.2追加)

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★社会労働関係文献データベース★
http://oisr.org/kensaku/ronbun.html
http://oisr.org/kensaku/washo.html
http://oisr.org /kensaku/yosho.html
○データは、毎月更新しています。(最新: 99.9.13)

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【 社会労働関係リンク集 】
http://oisr.org/links/toc03.html

★ 社会・労働関係リンク集 ★ 
(つぎのサイトを追加し、あるいはURLまたは名称を訂正しました。)

(追加したサイト)

1. 全国農団労(99.9.22追加)

2. 千葉県高等学校教職員組合「日の丸・君が代」対策委員会(99.9.10追加)

3. 偕成社臨労(99.9.9追加)

4. 長崎大学教職員組合(99.9.9追加)

5. 鹿児島大学教職員組合(99.9.9追加)

6. 墨田区教職員組合(99.9.9追加)

7. 首都圏建設産業ユニオン多摩支部青年部(99.9.2追加)

8. NTT労組西本部(99.9.2追加,ただし現在組合の要望により一旦リンク中止)

9.私鉄総連(99.8.30追加)

10.出版労連中部地協(99.8.30追加)

11.出版労連西部地協 (99.8.29追加)

12.新日本建設運輸連帯労働組合近畿地方本部(99.8.29追加)

13.日本航空機長組合(99.8.29追加)

(URL、名称を変更したサイト)

1. Schweizerisches Sozialarchiv(99.9.25URL変更)

2. 日本エアシステム労組航空機関士支部(99.9.23URL変更)

3. 富士通ユニティ(99.9.22URL変更)

4. 豊能障害者労働センター Toyono Disabled Work Center(99.9.22URL変更)

5. 建交労井住運送支部(99.9.22名称変更)

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【 スタッフ個人サイト 】

★ スタッフ個人サイト ★
http://oisr.org/links/toc04.html

○ 個人サイトの近況○

□二村一夫著作集(http://oisr.org/nk/)
9月25日の開設2周年を機に第2期刊行を開始しました。今回は「『無産者
新聞』小史」、「大原社会問題研究所との43年間」など6本の新しいファイル
を追加し、すでにオンラインで発表している「大原デジタルライブラリーのこ
と」「社会・労働関係サイト探検」など8本を組み込みました。今回の目玉は、
「編集雑記」欄の新設です。

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【 研究所刊行物 】
http://oisr.org/pub/toc05.html

1. 99年10月号予告を掲載。(99.9.13)

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【 英語版 】
http://oisr.org/english/toc06.html
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Links to Labor and Social Websites in Japanにつぎのサイトを追加し、
あるいはURLを訂正しました。
http://oisr.org/links/elinks.html

今回は新たな変更はありません。

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【社会問題研究リソース】
社会問題研究に関するさまざまな基本文献やインターネット上のリソースを提供
する研究案内です。(現在は、今後カバーする社会問題のリストとプロジェクト
のプランのみ)。
http://oisr.org/sp/index.html

今回は新たな変更はありません。

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【レッスン】
OISR.ORG作成の舞台裏をお見せします。社会科学系サイトの水準向上のために、
ともに学び、ともに悩みます。OISR-Watch 連載のコラムもここで順番に読める
ようにしました。
http://oisr.org /lesson/index.html

1. Namazuのインストールについて: 是枝 洋 (99.9.10掲載)

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△▽△▽△▽△▽△▽△▽ O I S Rコ ラ ム △▽△▽△▽△▽△▽△▽
このコーナーは、当研究所関係者のコラムを掲載します。今回は、二村一夫
名誉研究員、野村一夫兼任研究員の記事を掲載します。
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社会・労働関係サイト探検(8)
                             二村 一夫

【分野別サーチエンジン点検】


このところ個人サイトの更新に追われて、あまりサイト探検の旅に出る時間が
なかった。そこで、いつも使っているサーチエンジンについて論じてみたい。
ついこの間までは、《社会・労働関係リンク集》作成のために新しい労働組合
サイトなどを探すためにはYahooかgoo、あるいはInfoseekなどを使っていた。
最近は、組合サイトの発見は新ウエッブマスターの鈴木さんにお任せで、私は
《e-textリンク集》の採録対象を探すことが主になっている。そうしたことも
あって、最近はこうした巨大サーチエンジンより、分野別の全文検索システム
を使うことが多くなっている。大サーチエンジンについては、すでにさまざま
なところで論じられているので、ここでは、最近とみに増えた分野別の全文検
索システムを取り上げよう。

まず、このコラムに関係のある《分野別全文検索システム》を列挙しておこう。
ただし、今回は日本語サイトに限定したい。

まずは我田引水で、
☆ OISR.ORG全文検索
http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/cgi-bin/namazu.cgi

まだ、実験段階だが、OISR.ORGおよび36の労働組合サイトが検索可能である。
今後、「社会・労働関係リンク集」に採録されているサイトを中心に随時採録
対象を増やしていく方針である。野村一夫氏担当。
「OISR.ORG全文検索」の導入経過など、詳しくは、本号の野村一夫氏のコラム
「オイサー・オルグは電子ナマズの夢を見るか」をご参照ください。


以下の3サイトは、私が制作を担当している《学術研究関連リンク集》で紹介
している分野別の全文検索システムである。

☆ 社会学系ウェブサイト全文検索サーチエンジン
http://jinbun1.hmt.toyama-u.ac.jp/socio/kensaku/query3.htm

富山大学人文学部社会学コース佐藤裕氏作成。社会学系サイトのみを選択し、
ロボットに定点観測をさせ、効率良く検索することをめざした社会学専門サー
チエンジン。現在、新しいe-textを発見するのにいちばん役立っている。それ
というのも検索対象の選択が良いためである。
検索対象のサイトは、富山大学社会学コースのリンクリストなどを元にして選
んだという。採録基準は、論文、エッセイ、報告書、文献リストなどの情報を
含むページに直接行きつけるように考えて選択されている。社会学系とその隣
接領域の研究者個人のサイト、およびそれを含む研究機関のサイト、それに報
告書や調査データを掲載している民間研究機関や官公庁のホームページなどで
ある。


☆ Humanities-Search
http://alpha.fine.chiba-u.ac.jp:8080/~nagasaki/humanities-search/

筑波大学哲学・思想研究科の永崎研宣氏作成の人文科学系ホームページの全文
検索エンジン。人文科学系中心であるが、社会・労働関係のe-text発見にもず
いぶん役に立っている。このサイトで、フリーソフトのNAMAZUの存在を知った
ことでOISR.ORGの全文検索も可能になった。
検索対象のサイトは、つぎのリンク集を利用して選択されているという。
1) 国内言語学関連研究機関WWWページリスト(東北大学文学部後藤斉氏)
2) 社会学関連サイトへのリンク集(大阪大学大学院人間科学研究科社会学専
攻)
3) 歴史学関係リンク集(鵜飼政志氏)
4) 哲学/倫理学/宗教学関係国内リンク集(拙作)
5) 日本のインターネット心理学情報(磯部聡氏→松井孝雄氏)
6) 美学の部屋(関西学院大学加藤哲弘氏)
7) OrientNet(清水光幸氏)
8) 日本近現代文学に関連のあるWebのサイト (帝京大学福岡短期大学市川毅氏)
9) ロシア関連・情報リソース (北海道大学スラブ研究センター)


☆ 労働情報ナビゲートシステム
http://navi.jil.go.jp/cgi-bin/gwiisole.dll/nvk01.MainClass.Action

日本労働研究機構が1999年8月から発足させた労働関係サイトの検索エンジン。
日本最初の労働専門のサーチエンジンの発足で、大いに期待したのだが、実際
に使ってみて失望した。分野別のサーチエンジンの値打ちは、巨大サーチエン
ジンにくらべて、めざすサイトやファイルを容易に発見できるところにあるの
だが、ここでの検索結果は「ゴミ」が多すぎる。原因は、収集している対象サ
イトの選択が機械的にすぎるためである。誰が決めたのかしらないが、インタ
ーネットを実際に使っていない人がやったとしか思えない。あるいは、官庁の
関連機関としての立場上、網羅的なサイト選択をせざるをえないのかもしれな
いが。
対象サイトは一覧表が出ているので分かるのだが、労働省、都道府県、特殊法
人、認可・公益法人等、研究機関、労働組合、大学、大学院といった組織のサ
イトが網羅的、つまり選択的でなく集められている。そのため、労働関係の情
報など発信していない組織が多数集められている。このため、実際に検索して
みると、大学のスタッフ紹介や講義名、あるいはシラバスなどが多数出てくる
結果になりがちなのである。
その一方で、労働関係のサイトとしては日本でもっとも充実している「労務安
全情報センター」などが、上記のカテゴリーのどこにも含まれないので検索対
象になっていない。ちなみに、わがOISR.ORGも対象外である。労働組合も連合
体や協議会レベルまでで、単組が入っていない。
さらに言えば、今インターネットで新しい情報を発信しているのは、こうした
組織のサイトよりも個人のホームページが多いのだが、「労働情報ナビゲート
システム」の場合は、 たまたま大学のサイトに研究者個人のサイトが含まれ
ている場合は検索されるが、サーバーが別だったりすると洩れてしまう。「社
会学系ウェブサイト全文検索サーチエンジン」が、まず情報を発信している個
人サイトから出発していることで検索効率を良くしているのと対照的であると
いえよう。
もうひとつ言えば、検索結果でURLが隠されている点も使いにくい。URLがすぐ
見えるようになっていれば、慣れてくるとどんな組織なのかある程度見当がつ
くのだが、その手がかりがないので、実際にそのサイトに行ってみないと、役
にたつ情報があるのかどうか分からないことが多い。
期待していた労働関係専門のサーチエンジンだっただけに、ガッカリしたとい
うのが正直な感想である。


以上のほかにもつぎのような関連する分野別サーチエンジンがある。

☆「福祉と人権」全文検索システム
http://www.humind.or.jp/Search/index.html

これは、社会福祉法人 大阪府総合福祉協会(HUMIND=ヒューマインド)が作成
している全文検索システムで、現在、8,681 のファイルがインデックス化され
ているが、その半ばは厚生省のもののようで、厚生省だけを対象に検索できる
ようになっている。
まだ対象サイトの数が限られている。ここもNAMAZUを使っている。


☆ 医療情報電子検索システム
http://www.pmet.or.jp/search/index.htm

これは日本医師会など医療関係団体が中心になって設立された「医療研修推進
財団」作成のものである。医療関係者向けのもので、対象サイトも医療関係の
ものだけのようである。


☆ 検索省
http://st.jr.chiba-u.ac.jp/mos/

スクールテック=「コンピュータ/ネットワーク学校教育利用技術メイリング
リスト」の関係者によって作成されている官庁の全文検索システム。対象官庁
を選択することもできる。


☆学校検索
http://sagasu.jr.chiba-u.ac.jp/index.html

学校専用検索自主研究グループ作成。検索省の関係者と重複しているようであ
る。


以上

(にむら かずお・名誉研究員)


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ウェッブ・スタイリストの生活と意見[8]

オイサー・オルグは電子ナマズの夢を見るか

野村一夫(兼任研究員)



 八月後半はコードネーム「なまず作戦」にかかりきりでした。これは "namazu"
というツールによって日本語全文検索システムを構築しようというものです。

 かねてからOISR.ORGに全文検索機能をつけたいという希望が寄せられていました。
けれども、どうしてよいものか皆目見当がつかず、そのまま宿題になっていました。
この初夏、元職員の是枝洋さんがマイクロソフトのインデックス・サーバという
ツールで実験を試み、ある程度の成果が得られたのですが、OISR.ORG上では不具合が
あったようで、すぐ実用化するというわけにはいきませんでした。

「社会問題研究リソース」第一陣の立ち上げがいったん終わった直後から本格的に研
究を始め、そのさい、いっそ商用の検索サービスを使ったらどうかとも考え調べてみ
ましたが、InfoSeekの検索サービスUltraSeekでやると百万円(1万ドキュメントの
場合)かかることがわかったので断念。他のサイトのケースを調べた結果、"namazu"
がけっこういけるのではないかということになりました。すでに是枝さんがローカル
で試して成功していたので、これで一も二もなく無料の "namazu" でやるということ
になりました。なにしろこちらに予算はないのですから。

 作業は八月下旬からとりかかりました。インストールの仕方については、是枝さん
がまとめてくださった、通称「是枝メモ」をご参照ください。「レッスン」の中にあ
ります(http://oisr.org/lesson/lesson10.html)。おおよそ、こんな感じでインス
トールは進みます。都合四つのツールをインストールします。 "namazu" だけでは動
きません。

 しくみは次のようになっています。まずシステム全体を動かすのにPerlを組み込み
ます。Perlはプログラミング言語のひとつでUNIXでは標準のものです。しかし
WindowsNTの場合はここから始めなければなりません。今回は "Active Perl for
Win32" を組み込みました。具体的には、まず "nkf32" が漢字コードをJISに変換し
ます。つぎに "kakasi" が日本語を分かち書きにします。ここから "namazu" の
mknmzコマンドが検索用のインデックスを作成します。"namazu" はこの専用インデッ
クスを使って検索します。そのため検索速度はきわめて高速です。

 これはみなさんもご自分のパソコンで試してみることができます。たくさん書きと
めた原稿や、あちこちから取ってきたファイルの数々も、"namazu" で一気に検索し
て呼び出せます。何の整理もいりません。つまり「超」整理法です。野口悠紀雄
『「超」整理法3』(中公新書)では「Grep検索」が推奨されていて、それはそれで
いいのですが、ナマズはナマズでけっこう使えます。ただしUNIXとWindows上でしか
動作せず、設定にはある程度のMS-DOSの知識が必要です。検索には "search-s for
Namazu" というフリーウェアをインストールして使います。

 インターネット上で検索するために、CGI経由で "namazu" を使えるように設定し
て、検索画面もカスタマイズしました。インデックスの更新を手作業でやるのは大変
ですから(「だれがやるんだ」というタライ回しになりがちですね)ATコマンドで自
動化することにしました。ウェッブ・スタイリスト野村はNTをいじるのがほとんどは
じめてでありまして、ATコマンドといわれるとビビってしまうのですが、それがオー
トタイマーの略らしいとわかって、ビビりが取れました。なにごとも既知のものに置
き換えてしまえば、むやみに畏れる必要はないのです(ま、今だから言えるのです
が・・・)。

 さて、標準の全文検索はここで終わりです。私たちはここまでを「小なまず作戦」
と呼んでいます。「こなまず」と発音してください。OISR.ORGの「なまず作戦」じつ
は小・中・大と三段階あるのです。

 第二弾の「中なまず作戦」はソキウスの全文検索です。私の個人サイト「ソキウ
ス」を独立して扱っているのは、これがスタッフ個人サイトで唯一外部サーバ上に置
かれているものだからです(シェアテキスト・プロジェクト "honya.co.jp" にあり
ます)。したがってインデックスは別個になります。そして、OISR.ORGのインデック
スといっしょに検索してはじめて当研究所関係の全コンテンツから検索できることに
なります。ただし、ここはユーザーにチェックして選択してもらう仕様にしました。

 "namazu" はローカル・ディレクトリのファイルからでないとインデックスを作成
できません。ですから、外部サイトの全文検索をおこなうには、インデックス作成用
にいったんHTMLファイルを取りこんでおかなければなりません。これがやっかいな問
題でした。「中なまず作戦」は、外部サイトを取りこんでインデックスを作成する点
で、最終目標の「大なまず作戦」の先行パターンとして重要でした。つまり「中なま
ず」を何回も繰り返せば「大なまず」になるはずなのです。

 問題はダウンロード・ツールを何にするかでした。これはもう軒並み試してみまし
た。UNIXサーバであれば、こういうときに使うツールはだいたい決まっていて、それ
については情報もあるのですが、NTサーバ用となると、案外いいものがありません。
個人的に画像をまとめてゲットしたり、サイトを丸ごと取りこんでローカルでリンク
させてゆっくりブラウズできるようにするツールはたくさんありますが、精度が高
く、HTMLだけをこちらの指示通りにダウンロードしてくれるツールでなければなりま
せん。とくに重要だった点はドメインネームをそのままディレクトリにして保存する
ことだったのですが、そういうツールがほとんどないのです。商用のもの、窓の杜、
ベクターと軒並み試用して、結局 "PageDown" にしました。フリーウェアです。これ
でソキウス全文検索は一応メドがつき、バッチ処理できるようにもしました。ただ
し、現状では手動更新のままです。私が研究所に行ったときに更新することにしてい
ます。

 さてさて、とにかく大原社研ではリクエストの要求水準が高いので、「大なまず」
まで行かなくてはなりません。私自身も授業が始まると、じっくりサーバいじりでき
なくなることが見えていたので、そのまま「大なまず作戦」に入りました。「おおな
まず」と発音してください。これは「日本の労働サイト」全部の全文検索です。
OISR.ORGのメインコンテンツのひとつである「社会・労働関係リンク集」からリンク
している労働サイトを対象にして全文検索システムを構築しようというのです。こう
いうことこそ専門研究所公式サイトの使命であり、腕の見せ所でもありますが、とに
かく気の遠くなるような試みではあります。

 まず労働サイトをひとつひとつダウンロードする設定を "PageDown" でおこないま
す。HTMLだけをダウンロードすればいいので、それほどハードディスクを圧迫するわ
けではないようです。それをもとに「日本の労働サイト」でひとつのインデックスを
つくります。これが "labor" というインデックスです。この原稿執筆時点で大手3
6サイトが検索できます。これを「社会・労働関係リンク集」掲載の1116サイトにす
れぱ一応の完成になります。ただし、全サイトをそのまま検索対象にするかどうかは
考慮する必要がありますし、更新のタイミングなどについてもこれから検討します
が、こちらはかなりメンテが大変そうです。というのもダウンロードに時間がかかる
のです。「小なまず」については、サーバに負担のかからない深夜にインデックスの
自動更新をかけていますが、「大なまず」については、このあたりの態勢づくりが今
後の課題です。
 というしだいで、私にとってはじめての「大原の夏」は終わりました。仕事のあ
と、スタッフの皆さんとたくさんビールを飲んだことと、緑陰テニスをしたことがい
い思い出になりそうです。

 いずれにしても、全文検索を整備したことで、OISR.ORGすべてのページがそのまま
データベースのコンテンツになります。もちろん、きちっと設計されたほんとうの
データベースと同じようにはいきませんが、正しいオーサリングがなされてさえいれ
ば、それなりの順序できちっとコンテンツが出てきます。ということは、これから
OISR.ORG上で公開されるコンテンツはすべてデータベースになるということです。こ
のことの意味については、そのうち書きたいと思います。

 ところで、なぜ「なまず」なんでしょうか。久しぶりにMS-DOSのコマンドを打ち込
みながら、catというコマンドがあったことを思い出しました。『Lunuxハンドブッ
ク』で調べてみたらcatはファイルの出力と連結をさせるコマンドのようです。「指
定したファイルの内容をまとめて出力する」とあります。全文検索というのは、じつ
はこの作業をさせているので、つまりキーワードに見合うテキスト部分(文字列)を
ファイル群の中から探して、ひとつのファイルとして出力(表示)しているわけで
す。だからcatなんですが、catから連想することばといえば "catfish" つまり「な
まず」というわけです。これが私の推測。なかなか親しみやすいネーミングであった
と思います。

 そして最後に教訓です。なまずは一日にしてなまず。いやはや、けっこう時間がか
かります。

・OISR.ORG全文検索 http://oisr.org/cgi-bin/namazu.cgi


(のむらかずお・兼任研究員・社会学)

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編集後記

◇OISW-WATCH 9号をお届けします。前号から約1ヶ月ぶりの発行です。編
集担当者(鈴木)が約1週間韓国へ出張したため発行が遅れました。

◇最新の更新情報をお伝えするニューズレターのはずが、情報が少し古くな
ってしまい申し訳ありませんでした。2つの「大作」コラムでご勘弁願いた
いと思います。

(文責:鈴木玲)
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〔1999年9月26日開始、担当・鈴木玲〕


  OISR-WATCH (Table of Contents)

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