OISR.ORG へようこそ 法政大学大原社会問題研究所
 




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           ★ O I S R - W A T C H ★

 ◆◆◆法政大学大原社会問題研究所公式サイト"OISR.ORG"更新情報◆◆◆

No.3 1999年5月27日発行

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★OISR-Watchは法政大学大原社会問題研究所の公式サイト "OISR.ORG"
   http://oisr.org
の最新情報をお伝えするニュースレターです。購読は無料です。
月に二回か三回程度、配信します。ご希望の方は
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までメールでお申し込みください。

========================= 目 次 ============================
【お知らせ】
◆『日本労働年鑑』第69集(99年版)刊行予告 (編集長 五十嵐 仁)

【新着一覧(1999年5月11日〜5月26日)】
◆研究所情報
◆大原デジタルライブラリー(電子図書館・資料館)
◆社会労働関係リンク集
◆スタッフ個人サイト
◆研究所刊行物
◆英語版

【OISRコラム】
◆遅れての「ごあいさつ」(所長 早川 征一郎)
◆社会・労働関係サイト探検(2) (名誉研究員 二村 一夫)
◆ウェッブ・スタイリストの生活と意見[2](兼任研究員 野村 一夫)

【編集後記】
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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ お 知 ら せ ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

『日本労働年鑑』第69集(99年版)
6月25日刊行予定

 現在、編集作業を進めている『日本労働年鑑』第69集(99年版)は、6月
25日に刊行される予定です。

 第69集は98年1年間を対象に、これまでにない経済不況と雇用情勢の悪化
という状況の下で、労基法改定などの労働法制の見直しや成果・業績主義賃金、
個別処遇の強まりなどに対して労働組合がどう対応しているのかという問題を中
心に、関連する政治・経済などの動きをフォローしています。

 特集では「国際労働組合運動の50年」を取り上げ、第2次世界大戦後におけ
る国際自由労連(ICFTU)、世界労連(WFTU)、国際労連(WCL)な
どの活動を振り返り、これらの組織と日本の労働組合との関連についても明らか
にされています。また、89年以降のソ連・東欧の激変は、特に世界労連の活動
に大きな影響を及ぼしますが、この時期以降の国際労働組合組織の動向について
も、詳しい情報が提供されています。

 このほか、これまであまり知られていない、国際自由労連のアジア・太平洋地
域組織(ICFTU・APRO)、国際産業別組織(ITS)、経済協力開発機
構の労働組合諮問委員会(OECD・TUAC)の組織と活動のほか、先進国労
働組合指導者会議(レイバーサミット)などについても有益な情報が提供されて
います。ご期待下さい。

 本文は、従来通り、1、労働経済と労働者生活、2、経営労務と労使関係、
3、労働組合の組織と運動、4、労働組合と政治・社会運動、5、労働・社会政
策の5部構成となっていますが、第2部第3章の「主要産業の動向」の部分で
は、これまで扱われていなかった「医療・福祉」「公務」「教育」についての項
目が新設されました。これによって、産業動向が一段と幅広くカバーされるよう
になっています。

(五十嵐 仁、『日本労働年鑑』編集長)
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【1999年5月11日〜5月26日】
    新 着 一 覧
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        △▼△▼△ 新着情報 △▼△▼△


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【 研究所情報 】
http://oisr.org/about/toc01.html

★大原社会問題研究所業務日誌(99.5.25掲載)

★法政大学大原社会問題研究所規程(99.5.24掲載)

★月例研究研究会のご案内(99.5.18 掲載)

★OISR-WATCH第2号(99.5.11掲載)


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【 大原デジタルライブラリー(電子図書館・資料館) 】
http://oisr.org/dglb/index.html
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★デジタルライブラリー全般★

(1) 「大原デジタルライブラリー《社会・労働関係文献データベース》の歩み」
の内容を一部更新(99.5.12)

(2) 社会労働関係文献データベース: データは、毎月更新しています。(最新: 99.5.11)


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★ E-Textリンク集 ★
(WWW上に存在する社会・労働関係のE-Textへのリンク集につぎの論文へのリンクを
加えました)
http://oisr.org/sp/etextlink.html

(1) 組合内政治と組合路線−−国労の事例研究を通じた理論的考察(鈴木玲)
(99.5.23追加)

(2) 敗戦直後の新聞にみる「女性参政」-ディスコースとジェンダー(斉藤 正美)
(99.5.16追加)

(3)「在日」外国人の高齢化と社会福祉―神戸市長田区の在日韓国・朝鮮人一世
をとおして−(吉坂 有香)(99.5.16追加)

(4)大競争時代における中小企業の人事管理(竹内一夫)(99.5.12追加)

(5)大競争時代における人事賃金制度の新パラダイム(竹内一夫)(99.5.追加)

(6)人材の育成と活用(竹内一夫)(99.5.12追加)

(7)アメリカにおける賃金制度の現状と新動向(竹内一夫)(99.5.12追加)

(8)雇用管理(竹内一夫)(99.5.12追加)

(9)在米日系企業の人事管理−事例研究を中心として−(竹内一夫)(99.5.12追加)

(10)米国企業の労務慣行−C社の事例研究(竹内一夫)(99.5.12追加)


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★ 『大原雑誌』書評欄 ★ 
(電子図書館の『大原社会問題所研究所雑誌』
書評欄オンライン版につぎのファイルを追加し、収録数は120点になりました。)
http://oisr.org/shohyo/

(1)藤本武著『ストライキの歴史と理論』、評者:早川 征一郎(99.5.25掲載)

(2)ヴェロニカ・ビーチ著/高島道枝・安川悦子訳『現代フェミニズムと労働』、
評者:竹中 恵美子(99.5.25掲載)

(3)法政大学日本統計研究所・伊藤陽一・岩井 浩・福島利夫編著『労働統計の国際比較』、
評者:鈴木 宏昌(99.5.25掲載)

(4)中央大学経済研究所編『構造転換下のフランス自動車産業――管理方式の〈ジャパナイ
ゼーション〉』、評者:清水 耕一(99.5.25掲載)

(5)金森久雄・島田晴雄・伊部英男編『高齢化社会の経済政策』、評者:小林 謙一
(99.5.25掲載)

(6)戸塚秀夫・徳永重良編著『現代日本の労働問題――新しいパラダイムを求めて』、
評者:菊池 光造(99.5.25掲載)

(7)法政大学大原社会問題研究所編『労働の人間化の新展開――非人間的労働からの脱却』、
評者:奥林 康司(99.5.25掲載)

(8)苅谷剛彦著『学校・職業・選抜の社会学──高卒就職の日本的メカニズム』、
評者:石川 弘晃(99.5.25掲載)

(9)梶田孝道・伊豫谷登士翁編『外国人労働者論──現状から理論へ』、
評者:佐伯 哲朗(99.5.25掲載)

(10)玉井金五著『防貧の創造――近代社会政策論研究』、評者:池田 信(99.5.24掲載)

(11)村田陽一編訳著『資料集 初期日本共産党とコミンテルン』、
評者:岩村 登志夫(99.5.24掲載)

(12)栗田健編著『現代日本の労使関係 ―効率性のバランスシート』、
評者:熊沢 誠(99.5.24掲載)

(13)石井耕著『現代日本企業の経営者――内部昇進の経営学』、評者:長谷川 義和
(99.5.23追加)

(14)山本吉人著『労働委員会命令と司法審査』、評者:秋田 成就(99.5.23掲載)

(15)日本労働ペンクラブ編 『回想の労農記者会』、評者:吉田 健二(99.5.22掲載)

(16)加藤哲郎著『モスクワで粛清された日本人――30年代共産党と国崎定洞・山本懸蔵の
悲劇』、評者:神田 文人(99.5.22掲載)

(17)佐藤香著『フランスの労働運動─―暁闇のとき』、評者:長部 重康(99.5.22掲載)

(18)市原博著『炭鉱の労働社会史――日本の伝統的労働・社会秩序と管理』、
評者:荻野 喜弘(99.5.20 掲載)

(19)大沢真知子著『経済変化と女子労働――日米の比較研究』、評者:大沢 真理
(99.5.20掲載)

(20)間宏編著『高度成長下の生活世界』、評者:下田平 裕身(99.5.20掲載)

(21)野村正實著『熟練と分業――日本企業とテイラー主義』、評者:中村 真人
(99.5.20掲載)

(22)『社会政策叢書』編集委員会編『変化の中の労働と生活』、評者:鷲谷 徹
(99.5.20掲載)

(23)田中真人著『一九三〇年代日本共産党史論』、評者:伊藤 晃(99.5.19 掲載)

(24)塩川伸明著『社会主義とは何だったか』 塩川伸明著『ソ連とは何だったか』、
評者:岡田 裕之(99.5.19 掲載)

(25)山本佐門著『ドイツ社会民主党 日常活動史』、評者:住沢 博紀(99.5.19 掲載)

(26)伊藤セツ『両性(ジェンダー)の新しい秩序の世紀へ──女性・家族・開発』、
評者:高田 一夫(99.5.19 掲載)

(27)杉山章子著 『占領期の医療改革』、評者:南雲 和夫(99.5.19 掲載)

(28)Vicente Navarro(ed.) Why the United States Does Not Have a National Health Program、
評者:南雲 和夫/中村 雄二(99.5.19 掲載)

(29)山本健兒著『国際労働力移動の空間――ドイツに定住する外国人労働者』、
評者:森 廣正(99.5.19 掲載)

(30)佐藤 忍著『国際労働力移動研究序説─ガストアルバイター時代の動態』、
評者:森 廣正(99.5.19 掲載)

(31)星乃治彦著『社会主義国における民衆の歴史──1953年3月17日東ドイツの情景』、
評者:山田 徹(99.5.19 掲載)

(32)大沢真理著『企業中心社会を超えて――現代日本を〈ジェンダー〉で読む』、
評者:荒又 重雄(99.5.18 掲載)

(33)梶田孝道編『国際社会学――国家を超える現象をどうとらえるか』、評者:佐伯 哲朗
(99.5.12掲載)

(34)田沼 肇編『労働運動と企業社会』、評者:高橋 祐吉(99.5.12掲載)

(35)林健久・加藤栄一編『福祉国家財政の国際比較』、評者:高藤 昭(99.5.12掲載)

(36)高梨昌著『これからの雇用政策の基調』、評者:嶺 学(99.5.12掲載)

(37)日本労働者協同組合連合会編『ワーカーズコープの挑戦――先進資本主義国の労働者
協同組合』、評者:福田 富夫(99.5.12掲載)

(38)戸塚秀夫・兵藤〓編『地域社会と労働組合──〈産業空洞化〉と労働組合』、
評者:相田 利雄(99.5.12掲載)


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★ 学術研究関連リンク集 ★
(WWW場に存在する研究関連情報・ツールに関するリンク集)
http://oisr.org /sp/dglblinks.html

(1)生成する目録(99.5.25追加)

(2)データベース集成(99.5.25追加)


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【 社会労働関係リンク集 】
http://oisr.org/links/toc03.html

★ 社会・労働関係リンク集 ★ (つぎのサイトを追加し、あるいはURLを訂正しました。)

(1)日本労働法学会(99.5.26追加)

(2)カンタス航空客室乗務員組合(99.5.26追加)

(3)高知大学教職員組合(99.5.26追加)

(4)CGS連合(日本化学・サービス・一般労働組合連合(99.5.26追加)

(5)出版労連三一書房労働組合(99.5.22追加)

(6)「ひろば」のホームページ(三泗教職員のあなたと私をつなぐミニコミ誌)
(99.5.21追加)

(7)全日本教職員連盟(99.5.20追加)

(8)室蘭工業大学職員組合青年部(99.5.19 URL変更)

(9)東京医労連(99.5.18 URL変更)

(10)朝日新聞労組西部支部(99.5.17 URL変更)

(11)佐久建設労働組合青年部(99.5.17 URL変更)

(12)日本航空乗員組合(99.5.17 URL変更)

(13)日本エアシステム労働組合(99.5.17 URL変更)

(14)トナミ運輸労働組合大阪西支部(99.5.17 URL変更)

(15)明治製菓労働組合東京支部(99.5.17 URL変更)

(16)きんでん労働組合東京支社支部(99.5.17 URL変更)

(17)東京外語専門学校教員組合(99.5.17 URL変更)

(18)The National Union of General Workers, Tokyo South(全労協・全国一般東京南
部)(99.5.17 URL変更)

(19)静岡県教職員組合(99.5.16 URL変更)



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【 スタッフ個人サイト 】

★ スタッフ個人サイト ★
http://oisr.org/links/toc04.html

(1) スタッフのホームページの一部に紹介文を掲載 (99.5.22)

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【 研究所刊行物 】
http://oisr.org/pub/toc05.html

★ 『日本労働年鑑』 ★

(1)『日本労働年鑑』第69集(99年版)予告 を掲載。(99.5.23)

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【 英語版 】
http://oisr.org/english/toc06.html

★今回は、情報の追加はありませんが、日本の労働運動・労使関係英文リストは継続して
更新しています。

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△ ▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽ O I S Rコ ラ ム △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
このコーナーは、当研究所関係者のコラムを掲載します。今回は、早川征一郎所長、二村
一夫名誉研究員、野村一夫兼任研究員の記事を掲載します。
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遅れての「ごあいさつ」

所長 早川 征一郎

本当は、所長としての立場からすれば、oisr-watch の第1号に、「ごあいさつ」を書い
たほうがよかったのであろう。だが、忙しさに取り紛れ、催促をうけながら機会を逸し
てしまった。そこで、遅れての「ごあいさつ」を書き、責を全うさせていただくことにす
る。 

大原社会問題研究所は、社会問題の専門図書館・資料館および研究を行う機関であり、多
様な仕事をやりながら、外からは良く見えない、分かりずらいと今も言われる。また、い
つの頃からか、宣伝下手であるとも言われてきた。私は最近「これではいけない」と、口
をすっぱくして言っている。普段やっていることについて、大いに宣伝上手になり、もっ
と開かれた研究所にしていきたいと思っている。

この oisr-watch 発行をつうじて、ホームページの内容だけでなく研究所の活動につい
ても広く宣伝していきたい。また将来的には、oisr-watchだけでなく、学内および学外
に広く頒布する研究所のニュースレターを発行も考えている。皆様のご支援、ご指導をお
願いするしだいである。

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社会・労働関係サイト探検(2)


 今回は、OISR.ORGの〈ライバル・サイト〉社会史国際研究所(IISG)のホームページ
http://www.iisg.nl/
を紹介したい。

〈ライバル・サイト〉と言ってみたものの、正直なところ彼我の力量には格段
の差がある。とりわけ、国際的な評価では完全に水をあけられている。
IISG(International Institute of Social History のオランダ語の頭文字)の
サイトは、MagellanやExciteのFour Starをとり、"Must See"siteに格付けさ
れている。このサイトにリンクを張っている機関は700を超え、しかもその多
くは研究所が本拠を置くオランダではなく、世界中の大学や研究機関である。

1935年に創立されたこの研究所は、もともとはドイツ社会民主党の文書記録を
ナチスの弾圧から守るためにオランダに疎開したことにはじまる、民間の文書
館であった。しかし、この数十年間たえず発展を続け、今ではオランダ王立科
学アカデミー傘下の研究機関として、専任のスタッフ50人、パートタイムを加
えると120人を擁する大研究所である。マルクスの資本論草稿をはじめとする
膨大なコレクションを所蔵し、一般に公開している。
この研究所は、その名が示すように国際研究機関である。世界の研究者を対象
とする学術研究サービスの提供を目標にしているところにある。

 この研究所はインターネット上の活動を重視する点でも先進的であった。ホ
ームページの充実ぶりも世界の研究所のなかでも群を抜いている。オンライン
検索はもちろん、オンライン展示も充実している。何より驚かされるのは
Virtual Information Deskと称するインターネット・レファレンス・サービス
である。
http://www.iisg.nl/desk/index.html 
 だれでもここで、社会史に関する文献情報などについて質問すれば、e-mailな
りFAXで回答が返ってくる仕組みである。

さらに、この研究所のサイトには、労働史研究機関国際協会(IALHI)のホーム
ページ
http://www.iisg.nl/~ialhi/

やヨーロッパの労働史研究者たちのネットワークであるLabNet
http://www.iisg.nl/labnet.html
が存在する。

そのほか、前回紹介したThe WWW Virtual Library Labour and Business
History
http://www.iisg.nl/~w3vl/vl-inst.html

もこの研究所が作成しているリンク集で、その収録数は1330に達する。また、
ここでは、世界で開かれる社会・労働史関係の研究会予告(今日現在で55の研
究会について知ることが出来る)や開催済みの研究会について知ることができ
る。

このほか、女性史リンク集ViVa Women's History Links
http://www.iisg.nl/~womhist/vivalink.html
も内容の充実したリンク集である。

どう見ても、〈ライバル・サイト〉というより、到達目標サイトである。OISR.
ORGの方がいくらか先を歩んでいるかなと思えるのはデータベース関係で、こ
れは文句なしに我が方が充実しており、使いやすい。もっとも、これも日本語
での話で、IISGは外国語である英語を駆使してサイトを作り上げている。


(二村 一夫 記)


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ウェッブ・スタイリストの生活と意見[2]冗長性の許容
野村一夫

 そもそも印刷媒体では縮約的な表現が尊ばれ、無駄なくスキなく言説を構築するのが作
法になっています。そうでないものは完成度の低いものと見なされてきました。文章を書
く者は一様にそういうトレーニングを受けてきたわけです。

 しかし、それがインターネットというメディアにそのまま適用できるかというと議論が
わかれます。

 たとえばサイト構築にもふたつのやり方があります。ひとつは、完成度をめざすやり方。
印刷媒体の作法をそのままインターネットに持ち込むやり方です。もうひとつは、冗長性
を許容することで何か新しい可能性を見出そうとするやり方。冗長性、すなわち、ゆとり・
重複・過剰・ニッチ(すきま)・余白・おしゃべり・自己言及性といったものを許容するや
り方です。あえてスキを残すやり方といってもいいでしょう。

 インターネットらしさを強調するとしたら、おそらく後者がそれでしょう。しかし、
OISR.ORGは研究機関の公式サイトですので、未完成なまま公開するのはなるべく回避すべ
きです。個人サイトであれば、あえて空白や余白をつくって、それを埋めるようにして創
造的な局面を切り開く可能性を優先すればいいわけですが、組織の公式サイトとなると、
なかなかそうはいきません。

 しかし、非公開の場面では、じつはこのOISR.ORGも大いなる冗長性の原則によって運営
されています。というのは、スタッフ専用メーリングリストOISR-MLがまさにそれなので
す。メーリングリストは二月に開始したばかりですが、このわずか四ヶ月で700通以上の
メールが発信されています。だれが何を作業したかを逐一報告し、ノウハウを共有し、ア
イデアを出しあうというのが基本パターンですが、そうでないものもふくめて(じつはこ
れがたいせつ!)毎日朝な夕なにメールを飛ばしあっています。

 メーリングリストはまさに冗長性の許容の原則の上でこそ成り立つもの。そうでないと
したら、たんなる「無駄」「ごみ」「遊び」と見なされて終わりです。じっさい「人生の無
駄づかい」なのかもしれません。労働の論理でいうと、あきらかに労働強化であり、ネッ
ト残業であり、シャドウワークなのです。専門家としては「原稿料にも業績にもならない
文章を書けるか」という思いもあるでしょう。メールを使うにしても私信モードで十分で
はないかとの考えもあります。

 しかし、情報共有とか情報公開とかアカウンタビリティといった事態は、まさに冗長性
の許容なしにはありえないことです。それではじめてスタッフ相互の透明性が確保できま
すし、サイト運営に不可欠な〈勤務形態をこえた迅速な対応〉も可能なのです。

 メーリングリスト初体験のスタッフも、怒涛のように届けられるメールの「さばき方」
を少しずつ覚えていただいたようで、何か新しいものが生まれるのは、むしろこれから
だと思っています。OISR.ORGに関する仕事が少しでも共愉的なものになれば、OISR.ORG
を通じた読者のみなさんとの共愉的なコミュニケーションの可能性も生まれてくるのでは
ないかと楽しみにしています。

(のむらかずお・兼任研究員・社会学)

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編集後記

◇OISR-WATCH第3号をお届けします。第3号では、前号からの連載記事に加え、『日本労
働年鑑』の刊行予告を載せました。2月より進めてきた年鑑の編集作業も、やっと終りに
近づきました。

◇「大原社会問題研究所業務日誌」を研究所情報に加えました。これは、今まで『大原社
会問題研究所雑誌』に載せていた「日誌」のWEB版で、研究所活動の最新情報を皆様にお
伝えするものです。

◇OISR-WATCH第2号発行以降、多くの方から購読希望の連絡をいただき、購読者数は70
名をこえました。ありがとうございました。これからも、"OISR.ORG"の更新情報、他サイ
トの案内、研究所の活動をタイムリーに皆様にお伝えしたいと思います。よろしくお願い
します。
(文責:鈴木玲)
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 OISR.ORGでは皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。
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  法政大学大原社会問題研究所 (http://oisr.org)

   〒194-0298 東京都町田市相原町4342
   TEL 042-783-2307 FAX 042-783-2311

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〔1999年5月28日開始、担当・鈴木玲〕


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