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日本労働年鑑 第59集 1989年版
The Labour Year Book of Japan 1989

第三部 労働組合の組織と運動

IV 産業合理化と労働組合


4 労災・職業病をめぐる運動

「じん肺の根絶と被害の早期救済を求める六・二一全国集会」

 じん肺をめぐる裁判は全面和解を中心に展開しているが、全国じん肺総行動実行委員会は全国じん肺原告団連絡会議、仝国じん肺弁護団連絡会議とともに、八八年六月二一日、「じん肺の根絶と被害の早期救済を求める六・二一全国集会」を開いた。東京・千代田公会堂に約一〇〇〇名が参加した。集会は八二人の学者・文化人による「じん肺の根絶を求めるアピール」を発表し、さらに加害企業と政府は全面和解をはかること、企業はじん肺根絶にむけて最善の措置をとること、国は予防体制の改善をはかること、国は「全人的医療」の立場に立った療養形態を確立することなどを要求する「集会アピール」を採択した。また二二日の総行動では、労働省、企業などのほか、はじめて経団連、日本鉱業協会などの経営者団体にも要請行動をおこなった。

総評全日建の「労災一一〇番」

 労災一一〇番は全日建第一六回大会の決定をへて、八七年六月に開設された。その後の一年間で受けつけた件数は一六三件、回答アドバイス約九〇件、依頼一八件である(八八年五月現在)。そのうち一定の成果および解決を目前にしているものは三件である。

「過労死一一〇番」に相談あいつぐ

 八五年二月に、過労死問題に関与していた医師・弁護士・研究者・労働組合関係者などによって「ストレス疾患労災研究会」がつくられたが、八八年六月一八日、研究会は「過労死一一〇番』を開設した。「一一〇番」は、札幌、仙台、東京、京都、大阪、神戸、福岡の全国七ヵ所(その後名古屋も加わって全国八ヵ所)で開かれ、この日一日だけで一三五件もの相談が寄せられた。一〇月八日には「過労死弁護団全国連絡会議」が結成され、働きざかりの急性死にたいし、本格的救済の体制をととのえた。

 一一月二二日には「過労死一一〇番」全国連絡会議主催で、「勤労感謝の日を前に過労死を考える集い」を開き、二〇〇人が参加、相談件数は全国で約五〇〇件に達したことが報告された。そしてこの日、これまで相談のあった事例のなかから、第一陣として、被災者一五人の遺家族が労災認定を求めて集団申請をおこなった。

 なお、過労死の労災申請は全国で年間四〇〇〜五〇〇件、そのうち労災認定のあるものは約五〇件前後といわれている。

【参考資料】 (1)『総評第七九回定期大会資料』、(2)『連合・昭和六三〜六四年度政策・制度要求と提言』、(3)『総評新聞』、(4)『WEEKLYれんごう』、(5)『IMF・JC金属』、(6)『自動車総連』、(7)『ゼンセン新聞』、(8)『全逓新聞』、(9)「国鉄新聞』、(10)『船員しんぶん』、(11)『自治労』、(12)『私鉄新聞』、(13)『全国金属』、(14)『造船重機』、(15)『電機労連』、(16)『大分合同新聞』、(17)『生産性新聞』、(18)『神奈川新聞』、(19)『労災職業病研究』、(20)『月刊いのち』、21『労災職業病二ュース』、その他

日本労働年鑑 第59集
発行 1989年6月26日
編著 法政大学大原社会問題研究所
発行所 労働旬報社
2000年2月22日公開開始


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