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日本労働年鑑 第59集 1989年版
The Labour Year Book of Japan 1989

第二部 経営労務と労使関係

II 経営労務の動向


7 従業員の福祉関連施策

企業による健康対策

 従業員の高齢化、職場環境の変化によって健康への関心が高まっている。また、その一部としてメンタルヘルスが、ここ数年来問題となっている。さらに、労働安全衛生法の改正により、事業者に従業員の健康保持増進をはかる努力義務が課せられることとなった。

 労働省は八七年一〇月現在で、包括的な「労働者の健康状況調査」(八〇〇〇事業所、労働者一万五〇〇〇人)をおこなって、八八年一一月、結果を公表した。調査は興味ある実態を示している。とくに労働者の八割もが自覚症状をもつこと、また過半が、強い不安、悩み、ストレスがあるとしている。企業のおこなっている対策としては、成人病健康診断や人間ドック、心の健康対策、健康づくり推進対策などが大企業を中心に一般化している。対策の普及率は企業規模により差がある(『労働時報』八八年一二月号で特徴点が広報されている)。

資産形成についての援助
 日本の労働者は、そのおかれた生活実態から、住宅や貯蓄についての関心が高いが、企業も各種公的制度を利用しつつ、従業員の期待に応え、これにより従業員の帰属をうながすことなどをめざしてきた。

 労働省の「賃金労働時間等総合調査」(一九八七年一二月現在)は、労働者の資産形成に関する援助制度について概観を与えている。調査対象企業につき、貯蓄制度七三・七%、社内保険援助制度三九・〇%、持家援助制度二四・一%、持株援助制度(株式会社につき)九・六%の実施率であった。

 普及率は第二のものを除き、企業規模による差が大きく、大企業ほど高い。貯蓄制度のなかでは財形貯蓄制度がもっとも普及している。持家援助制度としては、住宅資金融資がもっともしばしば用いられている。各制度の主要な運営形態等についても調査されている(概要は、『労働統計調査月報』八八年一二月号参照)。

【参考資料】 (1)『労働統計調査月報』、(2)労働省新聞発表資料、(3)『企業活力の維持とこれからの人事・労務管理―人事・労務管理研究会六二年度報告』(労働法令協会、一九八八年)、(4)『日経連タイムス』、(5)『労政時報』、(6)『労務管理通信』、(7)『労務事情』、(8)「賃金実務』、(9)『週刊労働ニュース』

日本労働年鑑 第59集
発行 1989年6月26日
編著 法政大学大原社会問題研究所
発行所 労働旬報社
2000年2月22日公開開始


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