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日本労働年鑑 第59集 1989年版
The Labour Year Book of Japan 1989

第一部 労働経済と労働者生活

II 労働者生活の実態


4 標準生計費と生活保護基準

人事院の「標準生計費」

 国家公務員は労働基本権を制約されていることの代償措置として、人事院の給与改定勧告の対象とされている。この勧告の参考資料として算出されるのが「標準生計費」であり、国民一般の標準的な生活水準を表わすものとして、国家公務員のみならず、組織労働者や最低賃金法の適用を受ける未組織労働者の賃金決定に影響を与えている。八八年四月の世帯人員別生計費は、全国四人世帯で二四万九〇六〇円となっている。

厚生省の「生活保護基準」
 生活保護法の適用を受ける場合、その基準となる生計費を「生活保護基準」といい、その生活保護基準を下回るものにたいして所得補充がおこなわれることになっている。

 八七年度から生活水準・生活様式の地域間格差の拡大を考慮し、生活扶助基準の級地区分を三級地制を維持しながら各級地に二つの枝級地を設け、計六区分と細分化した。そして、従来の級地間格差九%を将来的には四・五%等差とする級地制度の見直しのため、下位枝級地間の格差を段階的に拡大してきている。

 また、生活扶助基準を一般国民の消費実態に近づけるため、一般低所得世帯の家計における第一類相当経費(個人単位)と第二頻相当経費(世帯単位)の消費実態を勘案して、第二類のウェイトが高められた。その結果、単身世帯および二人世帯については、標準三人世帯を上回る改定がおこなわれ、家計の弾力性にとぼしい少人数世帯の処遇が配慮された。

 東京都区部の一級地―1における標準三人世帯(三三歳男、二九歳女、四歳子)にたいする生活扶助基準月額は、八七年度一二万九一三六円から八八年度一三万九四四円となり、対前年比一・四%の伸び率となった。住宅扶助九〇〇〇円の加算は前年にひきつづき据え置かれた。また、ローン付住宅の保有者については、原則として保護の適用はおこなうべきではないとの見解を厚生省は示している。

日本労働年鑑 第59集
発行 1989年6月26日
編著 法政大学大原社会問題研究所
発行所 労働旬報社
2000年2月22日公開開始


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