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日本労働年鑑 第58集 1988年版
The Labour Year Book of Japan 1988

第四部 労働組合と政治・社会運動

III 政党の動向


3 日本社会党

2 組織・機関紙・財政
党員数、八八〇〇人減少、七万七六〇〇人へ

 社会党の党員数は、八六年五月末現在で八万六四三七人であった。七九年一月に「百万党建設運動」がはじまったとき、社会党の党員数は四万三〇〇〇人であったから、七年目にしてようやく倍増したことになる。八七年一月の第五二回定期大会は、「四万党から出発した百万党運動を三倍化することで一つの区切りとする」として、八七年度において一二万党の建設を到達目標にかかげ、女性および青年の入党を最重要な課題として取り組んだ。しかし、八八年二月の第五三回定期大会で発表された報告によると、八七年度の党員数は、むしろ前年度を下まわり七万七六一四人と約八八〇〇人余の減少となった。

機関紙、滅少傾向とまらず、紙面づくり改善にとりくむ

 社会党の中央機関紙『社会新報』は、四月三日付の号で創刊三〇〇〇号を迎えた。同紙は、敗戦直後の四六年一月一日『日本社会新聞』(主幹米窪満亮)として創刊され、五五年一〇月の左右両派の統一を機に『社会新報』と改題し発行されてきた。

 『社会新報』の正確な発行部数は公表されていないが、八三年二月における三三万五〇〇〇部を最高に減紙をつづけ、八六年段階では三〇万部を割って二八万五〇〇〇部と推定されている(本年鑑第五七集四二一ページ参照)。八七年一月の第五二回定期大会では、この「減部傾向」や紙代回収不能の「浮き部数(八六年度で一万三〇〇〇部)」の事態を深刻にうけとめ、その改善策が討議された。そして八七年度においては、これまでの「日刊化推進委員会」を「機関紙強化委員会」にあらため、紙面づくりや配布体制の改善に取り組んだ。しかし、この減紙傾向は変わらず、八七年一二月現在の発行部数は、二一万一〇〇〇部と推定される。

 なお、社会党は機関紙誌に大企業の広告掲載を認めない方針をとってきたが、八七年度からはこれをあらため、「社会党の活動にそぐわない企業広告は避ける」などの内規を定めた。大企業広告の第一弾は、『社会新報』七月二八日付紙面の資生堂の広告であった。

定期刊行物一覧
 社会党が発行している定期刊行物はつぎのとおりである。なお、社会主義理論センター編『現代社会主義研究』(月刊)は第七四号(八六年一二月)をもって休刊となった。
(1) 中央機関紙『社会新報』(週二回刊、八ページ)一ヵ月六〇〇円
(2) 中央理論誌『月刊社会党』(A5判)一部五〇〇円
(3) 政策審議会『政策資料』(月刊、B5判)一部五〇〇円
(4) 地方政治局編『地方政治』(月刊、A5判)一部五〇〇円
(5) 中小企業局編『中小企業』(月刊、A5判)一部四〇〇円
(6) 『社会新報かべ新聞』(月二回刊)一ヵ月五〇円
(7) 『社会新報写真二ュース』(月二回刊)一ヵ月二〇〇円
(8) 『社会新報点字版』(年四回)一部二〇〇円
(9) 『国民政治年鑑』(年鑑、B5判)一部一万六〇〇〇円
(10) 『国民自治年鑑』(年鑑、B5判)一部一万五〇〇〇円

(11) 『プレスサービスニュース』一年四万円

財政――収入総額九六億円

 社会党が自治省に提出した八六年分の収支報告によれば、収入額は八五億四八一六万二六三〇円で、これに前年繰越額一〇億七〇三七万四五五八円を加えた収入総額は九六億一八五三万七一八八円であつた。これは、前年とくらべて、収入額で一八億九九一五万円、収入総額で二三億三〇二〇万円の増である。

 収入の内訳では、機関紙『社会新報』関係が二四億六〇七八万円(収入の二八・八%)で前年より三九八〇万円の増、『月刊社会党』関係が二億〇三六八万円(二・四%)で二一六万円の増、その他の定期刊行物や出版物、宣伝資材販売その他の物資販売、資料頒布会会費、結党四〇周年記念レセプションなどをあわせて三億四二九六万円(四・〇%)で二億六六六六万円の減となっている。収入のなかで目につくのは、土井委員長になってから試みられた「テレフォンカード販売」で、一億七一六七万円(二・○%)の売り上げとなった。このほか選挙資金などの借入金が大和銀行から六億五〇〇〇万円、総評から五億円、計一一億五〇〇〇万円となっており、寄附も一億七九三一万円(前年比六七三万円減)集めている。

 寄附の団体分としては、例年どおり総評が一億円出しているほか、新産別(二〇〇万円)、全国ガス(二〇〇万円)、全石油(一二〇万円)、全電通(一二〇万円)など一一労組からのものがあり、それ以外のものとしては、日本税理士政治連盟(五〇〇万円)、読売広告社(四〇六万円)、全国石油政治連盟(三〇〇万円)、日本歯科医師政治連盟(三〇〇万円)などがある。

 党費・会費からの収入は二八億三四六四万円(二三・二%)で前年比五億四六三六万円の増、納入人員も八万九四七八入で、前年より一万六六四〇人増えている。

 一方、八六年中の支出総額は八六億三〇〇二万七五九六円で、前年より二四億一二〇三万円の増であった。その内訳は、例年どおり各都道府県本部などへの寄附・交付金が三〇億五九三〇万円(三五・四%)で五億一九〇二万円の増となった。次いで、機関紙誌の発行事業費が二三億九七七四万円(二七・八%)で四五六五万円の増、人件費五億八一五〇万円(六・七%)で五七三万円の増となっている。このほか、衆参同日選挙に向けての選挙関係費も一一億三六七三万円(一三・二%)にのぼった。

日本労働年鑑 第58集 1988年版
発行 1988年6月25日
編著 法政大学大原社会問題研究所
発行所 労働旬報社
****年**月**日公開開始


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