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日本労働年鑑 第58集 1988年版
The Labour Year Book of Japan 1988

第三部 労働組合の組織と運動

II 労働組合全国組織の動向


4 同盟

1 組織状況
「連合」移行、ついに解散

 同盟が主導的な役割をはたしてきた労働戦線再編統一問題は、全民労協が八七年一一月二〇日に「連合」移行=「全民労連」結成をはたしたことから大きな画期を迎えた。そのため同盟は、その前日の一一月一九日、「『友愛会』から七五年、同盟結成から二三年の歴史と伝統と、多くの先達たちの築いた遺産を、新たな潮流のなかでさらに発展させいっそう強固なもの」とするため(第二四回臨時全国大会「大会宣言」)、一九六四年一一月一二日以来のみずからの歴史に幕を引いて、解散した(このため、以下、八七年一月から解散までの同盟の動向と、解散にともなって設置された「友愛会議」とについて記述する)。

組織機構と組織構成
 同盟の規約の定める「機関」は、全国大会、中央評議会、執行評議会の三つである。

 同盟の全国大会は、規約によって「定期全国大会」と「年次全国大会」に分かれている。前者は「隔年に一回組織上特別の事情の支障のない限り一月に開催」する。後者は、定期全国大会が開催された翌年に開催する(規約第二九条)。また臨時大会の規定がある。八七年の全国大会は一月二二〜二三日の第二三回年次全国大会と、一一月一九日の第二四回臨時全国大会=解散大会であった。

 中央評議会は、「全国大会に次ぐ同盟の決議機関で全国大会からつぎの全国大会までの間において同盟の重要な事項について決定する権限をもっている」(規約第三六条)。
 執行評議会は、「同盟の日常政策・業務の執行方針を決定する」(規約第四一条)。

 また、同盟の組織構成は「産業別全国組織」を単位とする(規約第四条)。「職業別全国組織および一般組合の全国組織は、産別組織とみなす」としていた。さらに、「産業別もしくは関連業種の専属的な活動に関する事項の処理および当該組織相互間の連絡・調整・統一など」のため「部門別協議会」をおくことができる(規約第八条)。

 なお、同盟の「構成組織」は、「産別組織」(「産別組織としてただちに整理されない全国組織」をふくむ)であるが、地方における同盟の活動を行う組織として「地方同盟」を設けていた。そして、全国大会には「構成組織ならびに地方同盟」の双方から代議員が選出された(規約第三二条)。

 以上のように、同盟は総評にくらべ、より詳細な組織論をもち、具体的な配慮をしていた。

同盟の役員と出身単産
 同盟の役員は、「会長一名、副会長若干名、書記長一名、執行評議員若干名、監査委員三名」からなる(規約第四七条)。
 役員氏名は以下のとおりである(一九八六年一月、第二二回大会選出。ただし、その後の構成組織の役員改選による一部交代をふくむ)。
【役員氏名と出身単崖】
・会長=宇佐美忠信(ゼンセン同盟)

・副会長=松田義央(全郵政)、志摩好達(鉄労)、土井一清(海員)、本田廣市(全化同盟)、藤原巌(全金同盟)、鈴木治(電力労連)、有村利範(造船重機労連)、清水春樹(自動車労連)

・書記長=田中良一(全化同盟)

・執行評議員=芦田甚之助(ゼンセン同盟)、今泉昭(全金同盟)、伊藤祐禎(造船重機労連)、寺崎昭久(自動車労連)、平秀夫(海員組合)、上野嘉一(全化同盟)、田村文ー(交通労連)、蜂須兼次(全郵政)、佐藤傅(一般同盟)、鈴木尚之(鉄労)、金田茂(国税会議)、細川英香(紙パ総連合)、早田芳昭(全食品同盟)、笠井晃(三菱自工労組)、歌川勝己(航空同盟)、中西敬一郎(資源労連)、鈴木芳雄(建設同盟)、川本俊彦(日林労)、安永嗣(全炭鉱)、福田裕次(電力労連)、加藤勇(凸版労組)、田崎以兄(検集労連)、村越新作(基金労組)、小泉中成(石油同盟)、島田道登(自治労連)、千歳正后(日本港湾)、長谷川啓義(統計労組)、馬場大静(全民労)、玉川利衛(北海道ブロック)、坂本邦男(東北ブロック)、天井修(関東ブロック)、宮西実(北陸ブロック)、深谷武夫(東海ブロック)、本田精一(近畿ブロック)、島田勝行(中国ブロック)、高島義弘(四国ブロック)、土井良泰(九州ブロック)

・監査委員=谷口勝亮(一般同盟)、町田茂(国税会議)、吉田茂(資源労連)
〔書記局人事〕
・副書記長=山口義男(自動車労連)、一木香告樹(書記局)

・政策室長=柿沼靖紀(書記局)、総務局長=奥沢利英(全化同盟)、組織局長=米田重三(電力労連)、教宣局長=江口信一(書記局)、政治局長=池畑英雄(書記局)、生活福祉局長=中根康二(ゼンセン同盟)、官公労局長=石井洋一(全郵政)、国際局長=貝原尚武(自動車労連)、財政局長=重田喜孝(造船重機労連)、国民運動局長=遠藤繁明(書記局)、婦人局長=熊崎清子(ゼンセン同盟)

加盟組合
 同盟第二四回大会(解散大会)時における「構成組織」=加盟組合はつぎのとおりである。

 ゼンセン同盟、全金同盟、自動車労連、造船重機労連、電力労連、海員組合、全化同盟、交通労連、全郵政、一般同盟、鉄労友愛会議、国税会議、紙パ総連合、全食品同盟、三菱自工労組、航空同盟、建設同盟、資源労連、日林労、凸版労組、全炭鉱、自治労連、基金労組、石油同盟、検集労連、日本港湾、統計労組、全映演、全民労、全国農協連合。

円高不況で登録組合員数五万人減少

 八六年一一月から八七年九月までの間における同盟の登録組合員数をみると、増加した加盟組合・地方同盟は一つもみられず、円高不況を反映して、造船・金属を中心として次のような減少のみが生じた。造船重機労連二万八〇〇〇人、海員組合一万五〇〇〇人、資源労連二四四人、全金同盟五〇〇〇人、紙パ総連合一二〇〇人、全炭鉱七〇〇人、兵庫同盟五〇人、福井同盟一四〇人、秋田同盟三〇〇人、岡山同盟五六人、合計五万二五七八人減(以上、「同盟第二四回臨時全国大会、一九八七年度活動報告書」による)。

機関紙誌

 同盟の機関紙誌は、次のとおりである。『同盟新聞』(週刊)、『どうめい』(月刊)、『政策コンパス』(不定期刊)、『Domei Information』(不定期刊)。

同盟選出の政府関係審議会委員
 八七年一月から同年一〇月の間において政府関係各種審議会の委員として推薦したものは次のとおりである(「同盟第二四回臨時全国大会、一九八七年度活動報告書」による)。
・港湾調整審議会=土井一清(同盟副会長)
・中央最低賃金審議会=高見康憲(同盟調査局次長)
・中央労働基準審議会=佐藤幸一(同盟調査局次長)
・労働保険審査会=小島昭男(造船重機労連副委員長)
・社会保険審議会=中根康二(同盟生活福祉局長)
・社会保険審査会=久留重朗(海員組合安全福祉部長)、岸本洋二(海員組合安全福祉部執行委員)
・中小企業退職金共済審議会=佐々木毅(全金同盟会計)
・老人保険審議会=中根康二(同盟生活福祉局長)
・社会保障制度審議会=一木香告樹(同盟副書記長)ヽ
・中央家内労働審議会=加藤悦弘(ゼンセン同盟労働政策局長)
・国土利用計画審議会=志摩好達(同盟副会長)
・産業技術審議会=清水春樹(同盟副会長)
・労働者災害補償審議会=久留重朗(海員組合安全福祉部長)

日本労働年鑑 第58集 1988年版
発行 1988年6月25日
編著 法政大学大原社会問題研究所
発行所 労働旬報社
****年**月**日公開開始


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