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日本労働年鑑 第26集 1954年版
The Labour Year Book of Japan 1954

第二部 労働運動

第五編 労農政党


第五章 共産党

破防法成立にさいしての声明

 破壊活動防止法が、ついに国会を通過した七月四日、共産党国会議員団は、「抵抗なくして自由なし、抵抗なくして平和なし、抵抗なくして生活なし、抵抗こそ民族解放の道、全国民諸君、愛国的抵抗にたちあがれ」と、つぎのように訴えた。

   
(破防法通過にさいし全国民諸君に訴える−−要旨)

 破防法はついに通過した。この前代未聞の売国的弾圧法を制定したこの日を、国民は永久に忘れないであろう。国民は、破防法のために策動した売国分子の名を永久に脳裡に刻むであろう。

 破防法こそは、屈辱的単講・安保両条約、日米行政協定とともに、わが国民の歴史のうえに、消えることのない汚点を印するものである。吉田政府と自由党ならびにこれに協力した裏切り分子は、米帝の手先であり売国奴である。

 破防法は全国幾百万大衆の反対にもかかわらず、ついに成立した。幾千人の愛国者がこのために検挙投獄されたか。幾百人の愛国者の血潮がこのために流されたか。正確な数字をあげることかできないほどおびただしい愛国者が、すでに法律制定以前に、この法律によって米日反動の兇手にたおれたのである。

 破防法は、法案として審議中にもかかわらず、じっさいには実施されていたのである。七月一日、参議院本会議における吉田総理の暴言は、みずからこれを告白した。かれは、「両条約によって政府が破防法制定への義務を負ったなどということこそ危険思想である」と放言し、「この法案に反対するものは暴力団体を教唆し、煽動するものである」とおどろくべ暴言をはいたではないか。

 そればかりではない。吉田政府と自由党は、憲法をじゅうりんして不法にも会期を延長し、憲法違反であるこの法律を制定した。この意味においても破防法は不法であり、不正である。

 それゆえに、国民にはこのような法律に従う義務は毫もない。

 米日反動どもは、血で汚れた手で勝利の祝杯をあげるであろう。しかしながら、破防法は、だんじて日本国民の革命的愛国行動を圧殺しえないであるう。なぜなら、破防法こそは、米日反動の恐怖の表現であるからだ。破防法こそは、米日反動の国民にたいする不信のあらわれであり、それは犬の遠吠に似ている。

 米日反動の暴力にたいして実力行動をもってこたえよ。全国民は、米日反動によるあらゆる脅迫、買収、スパイ、弾圧、拷問を断乎として斥け、これを粉砕せねばならぬ。米帝と吉田政府に反対するすべての国民が、民族解放民主統一戦線に結集し、だんこたる愛国者的行動をおこすならば、かならず破防法は粉砕されるであろう。破防法反対闘争にたおれた愛国者の屍をこえて前進せよ。

 日本共産党は、破防法通過の日を期して、全国民の革命的総抵抗運動を訴える。

 日本共産党は光輝ある創立三十年の革命的伝統を守り、国民諸君の信頼のもとに諸君の先頭にたち、不屈の革命を継続し、反動的吉田政府を打倒し、民主日本の自由と繁栄のために闘っているいっさいの進歩的・愛国的勢力を連合する新しい民族解放国民政府の樹立のために奮闘することを誓う。

 抵抗なくして、自由なし!
 抵抗なくして、平和なし!
 抵抗なくして、生活なし!
 抵抗こそ、民族解放の道!
 全国民諸君、愛国的抵抗にたちあがれ!
               日本共産党国会議員団

日本労働年鑑 第26集 1954年版
発行 1953年11月20日
編著 法政大学大原社会問題研究所
発行所 時事通信社
****年**月**日公開開始


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