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日本労働年鑑 戦後特集(第22集)
The Labour Year Book of Japan post war special ed.

第二篇 労働組合

第三章 労働組合運動


第六節 示威運動(つづき)

6、労働関係調整法反対運動

 「労働組合法と相俟つて、労働関係の公正な調整を図り、労働争議を予防し、又は解決して、産業の平和を維持し、もつて経済の興隆に寄与することを目的」(労調法第一条)とした労働関係調整法は、事実上は組合法で認めた罷業権をうばうものだとして労働組合は全国的に反対闘争を展開した。労働組合総同盟は五月廿七、八日の拡大中央委員会、八月の第一回全国大会の二回にわたつて反対声明を決議し、産別会議もその結成大会で反対を表明した。

 八月十日には戦後初の廿四時間ストが、産別傘下の全日本鉄鋼産業労働組合によつて〃労調法反対〃の決議にもとづいてなされ、国鉄労働組合総連合、全日本機器労働組合、全日本印刷出版労働組合も二四時間ストも辞せずと決議した。これらのあまたの個別的闘争の他に、七月十五日宮城前広場で〃対議会闘争東京地方労働者大会〃が開かれて〃労調法反対〃の動きを集中的に示した。

 大会は午前十時半、交通同盟の島上善五郎を議長に推行し国鉄総連合、交通同盟、産別会議、総同盟、東京都従業員組合、農林省職員組合、全国財務労働組合等の参加者約一万名が(一)労働関係調整法制定絶対反対、(二)生産管理弾圧絶対反対、(三)労働保護法の制定促進、(四)甲種勤労所得税の撤廃、(五)生活費を基準とする最低賃金制の確立、(六)管理制度の即時撤廃の提案を満場一致で可決し、折柄本会議開催中の国会に対してデモ行進が起こされ、決議文は植原国務相河合厚相、樋貝議長に手交された。

 植原国務相は労調法の撤回は不可能であり、生産管理は認められないと返答し、大会代表は政府が法律を制定すれば自然発生的にゼネストが起きようと警告して、会見は物別れになつた。

日本労働年鑑 第22集/戦後特集
発行 1949年8月15日
編著 大原社会問題研究所
発行所 第一出版
2000年2月1日公開開始


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