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日本労働年鑑 戦後特集(第22集)
The Labour Year Book of Japan post war special ed.

第二篇 労働組合

第二章 主要なる労働組合


32 全日本石炭労働組合

全日本石炭労働組合(全石炭)

◇結成 昭和廿二年十二月十五日

 炭礦労働組合全国協議会(炭協)は廿二年十月の大会で「日本鉱山労働組合」と「炭礦労働組合総連合」の脱退をみたが(炭労の項参照)炭協にのこつた産別系の「全日本炭礦労働組合」(全炭)と中立組合は、十一月の炭協全国大会で従来の協議体を解散して速かに単一組合を結成することになり、全炭はそのため十一月十日解散した。

◇綱領

 一、われわれは国籍、人種、信仰、政策等にかゝわることなく階級的信義と友愛に基き石炭産業に従事する全ての労働者の強固な団結のために闘う

 一、われわれは労働者と労働組合の基本的権利をまもり封建的植民地的労働條件を一掃し、組合員とその家族の社会的生活の向上のために闘う

 一、われわれは日本の民主化のため炭鉱の社会化による復興を実現し、資本主義的搾取と抑圧から労働者を完全に解放するために闘う

 一、われわれは即時労働戦線の統一をはかると共に全ての国の労働者と力をあわせてこの地球の上から戦争と窮乏を絶滅し、眞の世界平和を確立するために断固として闘う

 結成大会宣言

 日本に於ける炭礦労働者の過半数を結集し最も強力にして民主的な全国的単一組織たる我が全日本石炭産業労働組合の発足にあたり、結成大会の歴史的意義が如何に重大であるかを痛感し、新なる情勢の変化に対応して鞏固なる新運動方針を確立して、炭礦労働戦線の画期的強化発展を期するものである。

 全日本石炭産業労働組合は苛烈なる資本攻勢に対応した日本に於ける炭礦労働者の最も民主的にして且つ最も強力なる団結と組織とを有する唯一の全国的単一組合であると共に、他産業労働組合と緊密なる提携のもとに日本労働階級の前途に横たはる英雄的任務の遂行を期してゐるものである。

 かゝるが故に我々は炭礦労働戦線に於ける凡ゆる分裂主義を断乎として排斥し、政治的信條やイデオロギーを超越して、四十有余萬炭礦労働者の大同団結を速かに実現するために全力を挙げて闘ふであろう。これこそ完全なる労働戦線統一に邁進する第一歩であり、まさに労働階級の持つ力を飛躍的に偉大ならしめる歴史的大事業と言わねばならない。

 我が全日本石炭産業労働組合は封建的支配関係に呻吟しあまつさえ暗黒の地下にあつて奴隷的労働を強要されて来た全日本の炭礦労働者解放戦の前衛として闘ふことを誓ふものである。

 我々は官僚資本家政府の反動的陰謀を破碎しつゝ日本経済の復興と労働者の手による文化建設のため闘ふであろう。

 全日本石炭産業労働組合の結成が日本民主主義革命の偉大なる推進力として其の果す役割が如何に大いなるものであるかを確認し更に我々の要望する民主政府の樹立に最大の努力を傾けて闘はなければならない。

 更に我々はすゝんで斯る民族革命運動を強力に支持しつゝ、我等労働階級の国際的団結たる世界労働組合連盟に参加し日本に於ける労働階級の世界平和に対する献身的努力を盡くさんことを誓ふ。

 右宣言す。

  一九四七年十二月十七日

           全日本石炭産業労働組合結成大会

日本労働年鑑 第22集/戦後特集
発行 1949年8月15日
編著 大原社会問題研究所
発行所 第一出版
2000年2月1日公開開始


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