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日本労働年鑑 戦後特集(第22集)
The Labour Year Book of Japan post war special ed.

第二篇 労働組合

第二章 主要なる労働組合


2 全日本産業別労働組合会議(つづき)

◇規約

 全日本産業別労働組合会議規約

 第一章 名前と性格

第一條 この組織は全國的・地方的産業別労働組合またはその準備會とで構成され、全日本産業別労働組合會議(英訳 CONGRESS OF INDUSTRIAL UNIONS OF JAPAN)と呼び本部を束京都におく

第二條 この組織は加盟組合の全國的・地方的全産業的に共通した利益に基いて一致の行動をとるための組織である、しかし加盟組合の自主性は保証される

第三條 この組織は法人とする

 第二章 目的と事業

第四條 この組織は次の各項の実現を計ることを目的とする

一、すべての産業の労働組合と労働者とを組織し単一産業別労働組合の結成をはかること

二、人類、國籍、信仰、政治的信條にかゝわりなく、あらゆる働く者の階級をモウラした戦線の統一をはかること

三、労働者と労働組合の基本的権利と自由を擁護し拡大すること

四、労働者の労働條件を徹底的に改善すること、また労働者の利益をまもる社會立法を獲得すること

五、生産に對する労働者の発言権を強化し、経営の民主化をはかり、労働者及びすべての働く者のために産業の興隆をはかること

六、わが國の封建主義、専制主義、軍國主義等民主々義を妨害するあらゆる勢力を撲滅すること

七、全世界労働者の國際的團結に參加し、一切の戦争の根源と闘うことによつて世界平和を永久に確保すること

第五條 この組織は前條の目的を達成するため次のような活動をする。

一、加盟各組合とすべての労働者に共通した利益を統一ある行動で守ること

二、加盟各組合間の産業別整理を助勢したり、未加入の単独組合を産業別労働組合に結成させるために援助をすること

三、地域的に共通した労働者の利益を統一ある行動で守るため都道府縣に地方會議を結成させるための指導をすること、加盟各組合の地方支部が同地方に産別地方會議の組織をはかり、これを通じて労働戦線の統一を計るべくこれに對して強力な援助と指導をする

四、労働者に関係ある各種の機関に代表を派遣すること

五、加盟組合と友誼団体との情報の交換としう集をすること

六、産業別組合を強化拡大するために援助を与えること

七、地方産別會議と連絡すること

八、労働調査と産業調査及び労働者に関係ある諸法規改正のための調査を行うこと

九、労働學絞その他教育文化活動を行うとともに、加盟組合のこの活動に對して積極的に援助をすること

十、出版物、機関紙を編集發行すること

十一、國際的情報の交換と連絡を行うこと

十二、生活協同組合の民主化と強化のため援助を与えること

 第三章 加盟と脱退

第六條 この組織に加盟しようとする全國的、地方的産業別組合またはその準備會は規定の申込書に各種役員名簿、組合員数、規約と当月分の會費を添えて幹事會に申込めばよい、この申込があつた時は幹事會は執行委員會の審議にかけて採否を決定し直ちにその組合に通知しなければならない、全國的、地方的組合に加入していない単独組合は全國的・地方的組合に結合してその組合を通じて加入すればよい

第七條 加盟組合が脱退しようとする時はその組合の大會の決議をそえて執行委員會に届出ればよい

 第四章 権利と義務

第八條 加盟組合はこの規約に従つて役員を選出し機関の決定と役員の行動について報告を求め、大會その他の會議に代表を派遣し役員の行動を批判し、それが誤つていたときは改選を要求することができる、また加盟組合は役員の召還権をもつている

第九條 加盟組合は綱領規約に従いまた運動方針の線に沿つて活動し、その状況を執行委員會に報告しなければならない

第十條 加盟組合が規約に違反したり統制をみだしたときはその情状によつて権利の停止除名をされることがあるが、これらの決定は大會で出席者の三分の二以上の同意がなければならない

第十一條 加盟組合間に紛争のおきたときは、その事件の解決を執行委員會に提訴することができる、この提訴に對して執行委員會は直ちに事件に関係のない組合から若干名の審査委員を任命し実情を審査しその報告に基づいて裁定をする、この裁定に不服の組合は次期大会に提訴することができる、但し大會が最後の決定をするまでは執行委員會の決定に従わなければならない

 第五章 機関

第十二條 この組織に次の機関をおく

 一、大會 二、執行委員會 三、幹事會

 第一節 大會

第十三條 大會はこの組織の最高決議機関で加盟組合から選出された代議員と役員とで構成される、役員には決議権はない

この外密接な連絡をとるために各地方産別會議、労働組合協議會、労働組合会議等から一名の代表者の出席を求めることができる、この代表者は発言権はあるが決議権はない

第十四條 大會に出席する代議員は次の割合で加盟組合から選出される

 組合員五萬人まで……千人につき一人、五百人以上の端数につき一人を

 組合員五萬人以上十萬人までの分……二千人につき一人、千人以上の端数につき一人

 組合員十萬人以上の分……四千人につき一人、二千人以上の端数につき一人

この外小さい組合の意見を尊重するために五萬人までの組合は五千人につき一人と二千五百人以上の端数につき一人補欠代議員を出すことができる、但し補欠代議員と代議員をまぜて五十人以上を出すことはできない、補欠代議員は発言権はあるが決議権はない

第十五條 會費を三カ月以上納めない組合は代議員を出すことは出来るが決議権はない、また六カ月以上納めない組合は代議員を出すことは出来ない、代議員を出す加盟組合の組合員数は大會開催二カ月前の會費納入組合員数と執行委員會が承認した會費未納組合員数によつてきめる

第十六條 加盟組合は執行委員會の発行する正副二通の代議員・補欠代議員信任状に必要事項を記入なつ印し、大會当日までに正本を執行委員會に提出し副本は本人が持參する、この通告した代議員に変更のあつた時はすみやかに加盟組合は執行委員會に報告しなければならない、加盟組合は,出席代議員の一部をへらし、出席しないものの決議権を委任状で出席者に代行させることが出来る、但し本人をふくめて三名を超えることは出来ない

第十七條 大會は毎年十月から十一月の間に執行委員會が招集して次のようなことを行う

 (一) 執行委員會の報告の審議

 (二) 規約の改正、変更の審議決定

 (三) 運動方針その他重要な議案と加盟組合からの提出議案の審議決定

 (四) 執行委員の確認、會計監査選挙

 (五) 予算、決算の審議決定

第十八條 執行委員會は大會の日時と場所と議案等を決定しこれを開催の一カ月前までに各加盟組合に通告しなければならない

第十九條 執行委員會が必要と認めたときと加盟組合の三分の一以上の要求があつたときは十五日前までに各加盟組合に通告して臨時大會を開く、臨時大會はその目的となつている議案についてのみ審議を行い、それ以外の議案については一切審議権をもたない、但し緊急に動議が提出され大會がこれを採決したときはこの限りでない

第二十條 大會は代議員三分の二以上出席しなければ成立しない

第二十一條 大會の議事のやり方は別に定める細則による

 第二節 執行委員會

第二十二條 執行委員會は大會の決議に基きこの組織の目的達成のため活動する執行機関であり全体として本組織を代表する

第二十三条 執行委員会は加盟組合の責任ある役員の中から次の割合で推せんされ、大会で確認された執行委員会で構成される

  組合員五万人まで一人

  同  十万人まで二人

  同  十万人以上三人

 (附帯事項) 右の責任ある役員中に最高責任者を加えること

第二十四条 執行委員会毎月一回定期的に議長が召集する、必要をみとめた時、または加盟組合から要求のあったときは臨時に議長が召集する

第二十五条 執行委員会の定足数及び採決の方法はすべて大会に準ずる

第二十六条 執行委員会は任務遂行上必要ある時は加盟組合に指示し、またはその活動状況を調査することが出来る

第二十七条 執行委員会の活動は大会に報告し承認を得なければならない

第二十八条 加盟組合から報告を求められたときは速やかにこれに応じなければらない

第二十九条 執行委員会は欠員となつた執行委員の後任者をその選出組合の推せんに基いて確認する

第三十条 執行委員会は執行委員会だけで決定するの妥当でないような問題については拡大執行委員会を開く

拡大執行委員会は執行委員と次の割合で加盟各組合から選出された代表者とで構成する

  組合員五万人まで 五人

  同  十万人まで 八人

  同  十万人以上は十人

第三十一条 拡大執行委員会は執行委員を除いて代表者の三分の二以上出席しなければ成立しない

第三十二条 拡大執行委員会の決定は執行委員会が責任を負うものとする

  第三節 幹 事 会

第三十三条 幹事会は議長、副議長、事務局長及び幹事を以て構成する

第三十四条 幹事会は執行委員会の決議に従い常時会務を執行する、幹事会は議長が統括し執行委員会に対し責任を負う

第三十五条 幹事会の下に左の部局を設ける

  事務局、組織部、教育部、調査部、情報宣伝部、文化部、青年婦人対策部、機関紙部、財政部、保健部

  幹事会は執行委員会の承認を得て、部を改廃しまたは新設することができる、各部の細則は別に定める

第三十六条 各部局に部局長を置く、部長は原則として幹事の中より執行委員会が選ぶ、ただし執行委員会が必要とみとめたときは組合員中より選ぶことができる、役員でない部長は執行委員会、幹事会の要請によつて会議に出席し発言することができる、ただし決議に加わることはできない

第三十七条 幹事会の活動は執行委員会に報告し承認を得なければならない

      第六章 役  員

第三十八条 この組織は次の役員をおく

 (一)議長、(二)副議長二名、(三)事務局長一名、(四)幹事若干名、(五)執行委員若干、(六)会計監査三名

第三十九条 議長、副議長、事務局長、幹事は執行委員会で互選す

第四十条 議長はこの組織の代表者として会務を統轄し執行委員会幹事会を召集してその議長となる

第四十一条 副議長は議長を補佐し議長に事故のあった時はこれに代る

第四十二条 事務局長は事務局を統轄し、部間の連絡調整の任に当たる

第四十三条 会計監査は大会において選出され財政事務を監査し大会に報告する

第四十四条 役員の任期は定期大会より次の定期大会までとする ただし再任を妨げない

      第七章 会   計

第四十五条 加盟組合は毎月十五日までに組合員数に応じて会費を納入しなければならない、会費の完納が不能なる場合はその理由書を提出し執行委員会の承認を経なければならない、執行委員会は大会に報告し承認をうける

第四十六条 加盟組合は次の基準に従つて会費を負担する

 組合員五万人以下の組合    一人につき 四〇銭

 五万人を超え十万人までの分  一人につき 二十銭

 十万人以上の分        一人につき 十 銭

第四十七条 この組織の経費は組合費、事業収入、寄附金によつてまかなう、寄附金は執行委員会の承認がなければうけとることができない

第四十八条 収入支出の予算、決算は定期大会に報告しその承認を求めなければならない

第四十九条 この組織の会計年度は定期大会より次の定期大会までとする

第五十条 役員、書記その他有給事務員の給与及び出張手当等は執行委員会の承認を得て設ける給与規定によって支給する

第五十一条 毎月の収支は執行委員会の責任においてその都度各加盟組合に報告する

 臨時のふ課金についても同様に報告にしなければならない

第五十二条 この組合の財産は執行委員会の責任において事務局長が管理する

 加盟組合から帳簿の閲覧が要求があった場合は直ちにこれに応じなければならない

  附  則

第五十三条 この規約に疑義のおきたときは大会の決議によって決定する

第五十四条 この規約は大会で出席者の三分の二以上の同意がなければ変更できない

第五十五条 この、組織の解散は労働組合法第十四条第三項の規定により大会で出席者の四分の三以上の同意を得て決定する

第五十六条 この規約は一九四七年七月十三日から効力を発生する

      議 事 細 則

第一条 規約第二十一条の規定に従いこの細則を定める

第二条 規約第十七条の規定に従つて大会が開かれる時は執行委員会は大会準備委員を任命し大会準備委員会を組織する、この委員長は互選する、この委員会は大会に必要な総ての準備をする

 大会準備委員会は大会に提出される議案を大会開催一カ月前に加盟組合に届けなければならない、緊急に臨時大会を開くときは十五日前に届ければよい、加盟組合から大会に提出する議案は大会開催四十五日前に大会準備委員会に提出しなければならない

第三条 大会準備委員長は大会議長が選任されるまで大会を司会する

第四条 加盟各組合は大会に出席する代議員の中から各一名の資格審査委員を選任して資格審査委員会を組織し委員長を互選す

第五条 資格審査委員会は大会出席代議員が規約に定めてある資格があるか、また出席者が規定の数になったかどうかを審査す

 大会は資格審査委員会の大会成立の報告があるまでは議事に入ることはできない

第六条 大会の議長、副議長は出席した代議員と役員の中から選出するが副議長の数は必要に応じて大会で決定する

第七条 議長、副議長は大会の運営と進行に責任をもち代議員、傍聴者の中に議事の進行を妨げる者がある時は大会に計り退席を命ずることが出来る

第八条 大会議長は議事録を採録するために大会の承認を得て書記若干名を任命ずる

第九条 議長不信任の動議が提出された時は当該議長が議長である時は副議長が、副議長である時は議長または他の副議長が代ってその動議を採択をするかどうかを大会に問わなければならない

第十条 大会は議事を円滑に運営するために出席代議員の中から次の各種委員を若干名ずつ選出し各委員会を組織する

  (一)議事委員会、(二)規約委員会、(三)会計審査委員会

第十一条 議事委員会は提出議案として採択するかどうか、または同じような議案を一かつして審議するか等を審議したり議事日程を定めたり変更したりする

 議事委員会が議事進行上質問討論の打切り,委員会付託等の動議を提出した時はその動議は必ず採択され大会の意見を問わなければならない

第十二条 規約委員会は大会で規約に疑義がおきた時それを明らかにしたり修正意見が出てそれが決議された時その決審に従って修文の整理をしたりする

第十三条 会計審査委員会は大会に提出された決算報告と予算を審査する

第十四条 その他大会提出議案の中の提案理由の説明と質疑が済んでから議事の進行上大会の承認を得て委員付託として審議することが出来る

第十五条 以上の各委員会の決定は大会に報告して承認を得なければならない

第十六条 大会は提出議案の採決は規約に特別の規定のない限りまたは大会が特別の採決方法を決定した時以外は過半数の多数決で決定するが可否同数の時は議長がこれを決定する

  役員の選挙と議案採決の票決は原則として無記名投票によってするが大会が承認した時は挙手または起立その他の方法ですることが出来る

第十七条 拡大執行委員会、執行委員会幹事会の議長は役員としての議長と副議長がなる

第十八条 執行委員会を開く時は幹事会は各執行委員と加盟各組合に開催五日前までに、拡大執行委員会を開く時は廿日前に期日と審議される議案を通知しなければならないが 緊急の場合はこの限りでない

第十九条 拡大執行委員会、執行委員会、幹事会の採択と投票の方法その他は大会に準ずる

第二十条 その他すべての会議はこの細則に準じてする

第二十一条 この細則は一九四七年七月十三日大会の承認を得て効力を発する、また変更する時は大会の承認を得なければならない

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◇機関紙 「労働戦線」

日本労働年鑑 第22集/戦後特集
発行 1949年8月15日
編著 大原社会問題研究所
発行所 第一出版
2000年2月1日公開開始


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